「猿の手」の呪縛を振り切って〜大山祇神社で願かけにトライ
月に一度、創作仲間の森野ひまりさんとバス旅行に出かけています。
三月は愛媛の大山祇神社に行ってきました。
この神社の敷地内には、有名な木があるのです。
木の股を願い事を唱えながらくぐれば、望みが叶う。
そんな言い伝えが残る、大きな木が。
このような時、私の願い事はいつもシンプル。
『私と周囲の人たちがこの先も平穏無事でいられますように』。
決して無欲なわけじゃありません。 ただ、勇気がないだけの話です。
突然ですが『猿の手』という物語をご存知でしょうか。
願いを三つ、なんでも実現してくれる猿の手、という魔具を手に入れた夫婦が、結局全てを失ってしまった、という血も凍るような物語です。
「分不相応な欲をかけば、結局大きな不幸を呼び寄せてしまう。人間、現状維持が一番幸せなのだ……」
その考えは私の頭の中に、しっかりと刻みつけられました。
ご利益とホラー小説のオチを一緒にしては失礼かもしれませんが、とにかく、あの小説が私のチャレンジ精神をくじき、ありきたりな希望しか言えなくしてしまうのです。
「でも、今回は勇気を出して、毛色の違う違うお願いごとにするつもり。ひまりんもそうしなよ」
私の提案に、
「わかった」
のってくれるひまりん。
「じゃ、『ブログのネタを思いつきますように』にする」
「……マジで?!」
とりあえず、私は頑張りました。
『文筆家として大成しますように』。
厚かましくもそんな大それた願い事を唱えてきました。
ちなみに成功、ではなく、大成、にしたのが、ちょっとしたこだわりポイント。
一文字変えることで曖昧さをなくしてみました。
正直、本気で願ってるわけじゃありません。
大成だなんておこがましすぎです。
細く長くやっていけますように、ならしょっちゅう思ってるけど。 それとて、かなり大変ですよ。
それに小説なんてものは、コツコツやるのがいいんですよ。
書く場があるだけで幸せ。読んでくれる方がいるだけで、もうとんでもないことですよ。
なのでこの先万一、私がその道で大成するような奇跡があれば、それはこの時のご利益です。
というか、恐れ多すぎてバチが当たりませんように。
おまけ
欲張ると不幸になるぞ系のお話は、昔話にもたくさんありますね。
花咲か爺とか。
金の斧銀の斧とか。
浦島太郎はちょっと違うか?
こちらはひまりさんのブログ